うるぶま日記

アラフィフ突入女の転職とかダイエットとか。

ミロ逝く

大丈夫だろうか、夕方迎えに行くまで頑張れるだろうか。
そんな不安を抱えて仕事に出た。朝6時半。
仕事中LINEを気にしていたが、職場は通信環境が劣悪。
ひやひやイライラしながら仕事してた。

9時20分ころスマートウォッチに通知が入った。
「落ち着いて聞いて」というさわりの部分が見えたので
ああ・・・と思った。亡くなったのかと。そしたら違った。

危篤の知らせが来て、苦しんでいるから安楽死させたほうがいい
娘さんに連絡してどうするか決めてほしい、と言われた。
これには動揺した。安楽死。鳩尾を殴られたレベルの衝撃だった。

思ってもみなかった。
いや、検索した時に目を伏せたワードだ。
そんなことが実際に起きるなんて。

「苦しんでいるから早く楽に」

そういわれて私がイメージしたのは文字通り
ミロが喘いで七転八倒してる映像だった。私は同意した。
父は一旦自宅に戻り、母と一緒に最後のお別れをしにまた病院へ。
私は最後に立ち会えない。仕方ない仕事抜けられない。

仕事を終えて昼過ぎに帰宅する途中
院長先生が勉強のために解剖させてほしいと言ってきて
父は承諾した旨の話を母からLINEで知らされた。
先生も原因が知りたいんだろうと思った。
私も知りたかった。その段階では。

帰宅して実際に話を聞いたり撮ってきてくれた
生前最後のミロの姿を見た。暴れてなどいなかった。
静かに横たわり薄目をあけて見ていた。

16時頃電話をもらいミロの亡骸を引き取りに行った。
院長先生に最後の話を聞く。睡眠薬で眠らせた後に薬で心停止。
心停止したあと鼻から液体が出てきたと言っていた。
胸水は抜き切ったが肺の中に浸潤しているとそうなる子が多い。
心臓のまわりの水も「乳び」していたとか。

ハッキリした死因を聞きたかったが
胸腺種なのか胸腺リンパ腫なのか縦郭型リンパ腫なのか
それともまったく違う肉腫なのか。
でもひとことでも口を開けたら嗚咽が飛び出し号泣してしまうから
それ以上聞くことが出来なかった。そして。

死因を知って何になるんだろう。もうミロはいないのに。
しかもあんなに静かにしてるなら安楽死なんてさせなくても良かったんじゃ。
家に連れて帰って家で看取ったほうが良かったんじゃないか。
解剖なんて承諾しないほうが良かったんじゃないか。
ミロがいなくなった悲しみに加えていろんなことが渦巻いて
頭がゴチャゴチャになってしまった。

とにかくミロを家に連れて帰ろう。
突然だったので体重の減りもなく、ミロはずっしりとしていた。
まるで眠っているようだった。きれいにしてくれていた。
いつもみたいにソファに横たえて
家族みんなで献杯をした。
信じられなかった。